日々、これ食卓03
ー 畑からうまれるひと皿 ー
- SERIES
正直なものづくりに従事される生産者をゲスト講師にお迎えして、その成り立ちや過程を学び、自分で選べるようになるための智慧を修得する好評のシリーズの第3弾です。
会期 | 2015年6月13日(土)―11月28日(土) 全6回 |
---|---|
会場 | クラブヒルサイドサロン(ヒルサイドテラスアネックスB棟2F 東急東横線[代官山駅]下車、徒歩3分) |
参加費 | <通期受講>一般:30,000円 クラブヒルサイド会員・学生:27,000円・事前振込 |
定員 | 定員:40名(通期・個別) |
主催 | スティルウォーター |
共催 | クラブヒルサイド |
スケジュール
第1回「蜂」 2015年6月13日(土) 11:00-13:00終了しました
近藤成明(「近藤養蜂場」四代目)
大分県国東の地で養蜂をスタートして以来100余年、伝統的な日本独自の転地養蜂を親子4代にわたって受継ぐ近藤養蜂場。日本の消費量のわずか6.8%しかとれないはちみつの内、2.3%の採取を担う。環境や農作物との関わりの深い蜂も含め、はちみつの採取方法や効能などについて伺う。
<献立>
・蜂蜜を塗って炙った鰯とじゃがいものテリーヌ仕立て 蜂蜜ドレッシングのサラダ添え
・新生姜と蜂蜜入りホットスムージー
・自家製蜂蜜漬けらっきょうを混ぜ込んだおむすび
第2回「香」 2015年7月11日(土) 11:00-13:00終了しました
メタ・バラッツ(「アナン」三代目)
1954年からカレー粉やスパイスを扱っているアナン株式会社。5000年の歴史を持つスパイスや伝承医学であるアーユルヴェーダの知識のもと、毎日の食事に活かすスパイスの使い方やその効能などについて学ぶ。
<献立>
・肉団子とパイナップルのキャラウェイ炒め
・グリーン野菜のスパイスガスパチョ
・クミン風味の豆ピラフおむすび
第3回「味」 2015年9月5日(土) 11:00-13:00終了しました
前橋健二(「東京農業大学」醸造科学科准教授)
さまざまな発酵調味料の研究と、美味しいと感じる味覚を研究。食材が、発酵により、どう変化するのか、食べた時に、味をどう感じるのか、など「美味しい」を科学的に学ぶ。
<献立>
・秋刀魚のかんずり煮(新潟のかんずりという発酵調味料を使って)
・納豆汁(納豆と味噌のW発酵汁)
・いしる風味の炊き込みごはん(石川のいしるという発酵調味料を使って)
第4回「菜」 2015年10月3日(土) 11:00-13:00終了しました
久松達央(「久松農園」代表)
規模や利益を追わず、当たり前の時期に当たり前に手間をかけた野菜づくりにこだわる。脱サラで就農した氏が「小さくて強い農業」と呼ぶ、新規参入者ならではのロジカルな栽培論・経営論を伺う。
<献立>
・旬野菜の蒸し焼き(きゅうり、かぶ、白菜、人参)
・かぼちゃのすり流し
・大根の炊き込みごはんおむすび(根と葉っぱを使って2種類)
第5回「米」 2015年11月7日(土) 11:00-13:00終了しました
河上めぐみ(「土遊野」取締役)
富山県の里山で人と自然と家畜が互いに支え合う「有蓄複合循環型有機農業」を営む。アイガモ農法を用いた有機棚田米作りから、自家産飼料米を混ぜたエサで育てる平飼い養鶏に至るまで、米は鶏の飼料に、鶏糞は米の肥料となる、その成り立ちを学ぶ。
<献立>
・自家製おこげのあんかけ仕立て
・土遊野さんの卵入り味噌汁
・塩むすび
第6回 2015年11月28日(土) 11:00-14:00 ※最終回のみ3時間終了しました
「結」 ポットラック形式の食事会
本企画の総まとめ。前5回を通して学んだことや気づいたことを共有し、みなさんの食卓で活躍する“日々、これ”食材を伺う。後半はポットラック形式で食事を持ち寄り、懇親を兼ねた食事会を行う。
全6回 料理人:大黒谷寿恵終了しました
石川県金沢市出身。大学卒業後、料理の世界へ。数店舗の料理長を経て、2006年kurkku cafeのディレクター兼料理長に就任。独立後は講師、ケータリング、出張シェフ、レシピ開発を精力的に行う。2009年より鎌倉で料理教室「寿家」を開業。野菜や日本の伝統食材を用いた料理を得意とする。
登壇者・講演者
第1回「蜂」近藤成明(近藤養蜂場四代目)
1971年大分県豊後高田市に生まれる。自然豊かな土地で蜂とふれあいながら幼少期を過ごす。農業をきわめていきたいという思いから東京農業大学へ進学、その後JA全農で2年間農業と営業を勉強後、四代目として近藤養蜂場の後継者になる。後継者が年々減少している養蜂を次世代へつなげていくために、九州養蜂青年部で会長を務め、養蜂の楽しさや素晴らしさも伝えている。
第2回「香」メタ・バラッツ(アナン三代目)
1984年、鎌倉生まれ。 南インド・ニルギリの高校GSIS(Good Shephered Int’l School)を卒業し、スイス・ジュネーブのCollege du Lemanにてケンブリッジ大学のA Levelを獲得。その後、スペインにて経営学と料理を学び、帰国。アナン㈱にて新商品開発やネーミング・新規事業の改革等に携わりながら、北インド・グジャラート出身である父アナン・メタの元で、アーユルヴェーダを基にした料理を実践。旬の野菜をテーマにしたカフェ「移動チャイ屋」や、2011年震災後より宮城県女川町の現地の雇用、観光資源創出に向け「女川カレーProject」、2014年11月に表参道にBHARAT!スパイスラボを開店。
第3回「味」前橋健二(「東京農業大学」醸造科学科准教授)
1969年生まれ、長野県育ち。1994年東京農業大学大学院修士課程修了、博士(農芸化学)。現在、同大学応用生物科学部醸造科学科准教授を務める。専門は調味食品学。味噌・醤油をはじめ世界の調味料のおいしさと味覚を研究している。
第4回「菜」久松達央(「久松農園」代表)
1970年茨城県生まれ。1994年慶応義塾大学経済学部卒業後、帝人株式会社入社。工業用繊維の輸出営業に従事。1998年農業研修を経て、独立就農。現在は7名のスタッフと共に、年間50品目以上の旬の有機野菜を栽培し、契約消費者と都内の飲食店に直接販売。ソーシャル時代の新しい有機農業を展開している。自治体や小売店と連携し、補助金に頼らないで生き残れる小規模独立型の農業者の育成にも力を入れる。著書に『キレイゴトぬきの農業論』(新潮新書)、『小さくて強い農業をつくる』(晶文社)
第5回「米」河上めぐみ(「土遊野」取締役)
1986年生まれ。富山県の里山で大自然や鶏、ヤギに囲まれ育つ。東京から移住した両親が富山で農業を志し、大学卒業後、両親と共に農業を生業とする生き方を選ぶ。「里山の営みと農業という仕事を、受け継ぎ、その豊かさを次の世代にも伝えたい」と思い、土づくりや種まきから届けるところまでを一貫して行う。小・中・高校時代はバレーボール部に所属。大学では女子サッカーを始める。現在の趣味はフットサル。2014年結婚。現在は夫婦で農業を営む。
シリーズ概要
毎日の食卓で大切にしたい基本の調味料や食材はなんですか?
「自然の大きな循環のなかで育まれた作物を食卓で食べるところまでが農業です」というのは、ある農家のおかあさんから聴いた言葉でした。「食べること」も農業の一部だとするならば、畑は食卓そのもの。今日わたしたちがどんな食べものを選び、どのように食べるのか、それらすべてが繋がっていくのです。
正直なものづくりに従事される生産者の方々をゲスト講師にお迎えして、その成り立ちや過程を学び、自分で選べるようになるための智慧を修得する本企画は、シリーズ3年目となります。今回は、「蜂」「香」「菜」「米」「味」をテーマに、はちみつ、スパイス、野菜、お米、そして味覚と発酵について学び、味わいます。
各回では、フォーカスする食材を用いた一汁一菜をご堪能いただきます。また、結びとなる最終回には、参加者のみなさんの食卓で活躍する“日々、これ食材”を伺い、その食材を生かした料理を持ち寄るポットラック形式の食事会を開催します。
日々の食卓がより豊かになりますよう、美味しいものを食べた時の喜びをみなさんと分かち合い、「食べること」について愉しみながら考えるプログラムです。