「中原佑介を読む」 美術批評の地平
クラブヒルサイド+BankART1929共同主催
- SERIES
戦後日本の現代美術の目撃者として、透徹した論理と平易な語り口をもって美術批評を続けてこられた中原佑介さん。 その「美術批評選集」(全12巻/現代企画室+BankART出版)の刊行がいよいよ2011年8月よりスタートします。 まさに現代日本美術界の「骨格」と言える氏の仕事を、アクチュアルな課題につなげ、これからの美術が進む道を示す指針として捉え返すために、 クラブヒルサイドとBankART1929が共同で研究会を開催します。
時間 | 各回 19:30-21:30 |
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会場 | ヒルサイドライブラリー(ヒルサイドテラスF棟1F) / BankART Studio NYK(横浜市中区海岸通3-9) |
会費 | 全回通し 一般15000円+入会金3000円 |
定員 | 30名 |
スケジュール
2011年5月9日(月)自由研究会終了しました
2011年6月13日(月)自由研究会終了しました
登壇者・講演者
北川 フラム
1946年新潟県生まれ。アートフロントギャラリー代表、地中美術館総合ディレクター、女子美術大学教授。「アントニオ・ガウディ展」、「アパルトヘイト否!国際美術展」、「ファーレ立川アートプロジェクト」等をプロデュース。地域づくりの実践として、「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」(2000-)、「水都大阪」(09)、「にいがた水と土の芸術祭2009」、「瀬戸内国際芸術祭」(10-)等。
池田 修
1957年大阪生まれ。BankART1929代表、PHスタジオ代表、名古屋芸術大学大学院非常勤講師ほか。つくり手としては、都市に棲むことをテーマに美術と建築を横断するPHスタジオのメンバーとして活動。代表作は広島のダム湖に沈む町でのプロジェクト「船、山にのぼる」。コーディネーターとしては、ヒルサイドギャラリーのディレクター等を経て、2004年からは、歴史的建造物等を活用し、街づくりの起点にしていこうとする横浜市の創造都市構想のリーディングプロジェクトを担っている。
安齊 重男
1939年生まれ。現代美術家として出発し、60年代後半より、世界中の現代美術家等のポートレートやパフォーマンス、ハプニング、インスタレーション等を撮影した作品を発表。アート・ドキュメンタリー・フォトの第一人者。特に彫刻家のイサムノグチを撮影したシリーズが有名。78-79年ロックフェラー財団の招聘でN.Y.滞在。2000年「安齊重男の眼1970-1999」(国立国際美術館)、07年「私・写・録1970-2006」(国立新美術館)など展覧会多数開催。現在、多摩美術大学でも教鞭をとる。
田中 信太郎
東京都生まれ。1959年より読売アンデパンダン展に出品。60年「ネオ・ダダイズム・オルガナイザーズ」に参加。69年パリビエンナーレ、71年サンパウロビエンナーレ、72年ベニスビエンナーレ等、国際的に活躍。最近では、2000年第1回越後妻有大地の芸術祭における「赤とんぼ」の作品や、01年インドトリエンナーレ、03年国立国際美術館での回顧展、07年国立新美術館開館記念展「20世紀美術探検−アーティストたちの三つの冒険物語−」への出品等、充実した活動が続いている。
峯村 敏明
1936年生まれ。美術評論家。毎日新聞社勤務を経て批評家活動に入る。欧米・日本の近代・現代美術の研究・批評・演出(展覧会企画等)にたずさわり、東京・パリ・サンパウロ等におけるビエンナーレの設営・国際審査員等を務める。主著に『モネ』(新潮美術文庫)、『マティス』(新潮美術文庫)、『デ・キリコ』(集英社)、『平行芸術展の80年代』(美術出版社)、『彫刻の呼び声』(水声社)など。多摩美術大学教授を経て、現在同大学美術館館長。自身でも彫刻作品を制作、国内外で発表している。
福住 廉
1975年東京生まれ。美術評論家。著書に『今日の限界芸術』(BankART出版)、共著に『フィールド・キャラバン計画へ』(水声社)、『ビエンナーレの現在』(青弓社)、『道の手帖 鶴見俊輔』(河出書房新社)、『なぜ広島の空をピカッとさせてはいけないのか』(無人島プロダクション)など。編著に『佐々木耕成展 全肯定』(3331 Arts Chiyoda)。
南後 由和
1979年大阪府生まれ。東京大学大学院情報学環助教。社会学、都市・建築論。桑沢デザイン研究所、駒澤大学、法政大学、早稲田大学非常勤講師。共編著に『文化人とは何か?』(2010年)、共著に(分担執筆)『都市空間の地理学』(06年)、『路上のエスノグラフィ』(07年)、『Atelier Bow-Wow: Behaviorology』(10年)、『アーキテクチャとクラウド』(10年)など。
加治屋 健司
1971年千葉県生まれ。美術史・美術批評史。東京大学大学院、ニューヨーク大学大学院、スミソニアンアメリカ美術館研究員を経て、広島市立大学芸術学部准教授。日本美術オーラル・ヒストリー・アーカイヴ代表。共編著に『旧中工場アートプロジェクト』(2007年)、『広島アートプロジェクト2008』(09年)、共著に『Count 10 Before You Say Asia』(09年)、『マーク・ロスコ』(09年)など。共訳にボワ+クラウス『アンフォルム』(10年)。
粟田 大輔
1977年生まれ。美術評論家。東京藝術大学、玉川大学、京都造形芸術大学非常勤講師。論考に『榎倉康二における出来事性と層の構成』、『書き換えられるシステム』など。展覧会企画に「vivid material」、「data and vision」。
建畠 哲
1947年京都生まれ。国立国際美術館主任研究官、多摩美術大学教授を経て、2005年-10年国立国際美術館館長。2011年より京都市立芸術大学学長。専門は近現代美術。90年、93年のヴェネチアビエンナーレ日本館コミッショナー、横浜トリエンナーレ2001アーティスティック・ディレクター、あいちトリエンナーレ2010の芸術監督などを務める。アジアの近現代美術の企画にも多数参画。詩人としても活躍し、91年に歴程新鋭賞、05年に高見順賞を受賞。
谷 新
1947年長野県生まれ。72年、美術出版社の芸術評論募集で一席。以降『美術手帖』、『みづゑ』などに現代美術評論を執筆。77年のパリビエンナーレ(作家推薦)、82年、84年のヴェネチアビエンナーレ(コミッショナー)、2000年の韓国・光州ビエンナーレ(アジアセクション・コミッショナー)などに携わる。97年から宇都宮美術館館長。著書に『回転する表象 現代美術/脱ポストモダンの視角』(現代企画室)など。
山本 豊津
1948年生まれ。日本で最初の現代美術画廊「東京画廊」の創業者山本孝の長男。96年代表取締役社長に就任。2002年には北京・大山子芸術区に新スペースBTAPをオープン。東京と北京を中心に東アジアの現代美術を世界に広く紹介。また、日本の古典的表現の発掘・再発見や銀座の街づくり等、多くのプロジェクトを積極的に手がけている。アートフェア東京コミッティー。
入澤 ユカ
1947年青森県生まれ。78年-81年早川良雄デザイン事務所に勤務。81年伊奈製陶(現INAX)にギャラリー運営スタッフとして参加。82年-2009年INAXギャラリーディレクター。美術、陶芸、建築、デザインなどの企画を1ヶ月-3ヶ月単位で約500回企画している。
川俣 正
1953年北海道生まれ。99年より2005年3月まで東京藝術大学美術学部先端芸術表現科教授。現在、パリ国立高等芸術学院教授。77 年より発表活動を始め、第40回ヴェネチアビエンナーレ(82年)以来、国内外で多数のプロジェクトや展覧会に参加・発表。インターナショナルな活動がローカルな地域でどのように生かされるのかを試す「インターローカリゼーション」を提唱。
村田 真
1954年東京生まれ。ぴあ編集部を経てフリーランスの美術ジャーナリスト。東京造形大学および慶応義塾大学非常勤講師、BankARTスクール校長。小学館ウィークリーブック『西洋絵画の巨匠』(全50巻、2009-10年)のうち、ゴッホ、フェルメール、ゴーギャン、ブリューゲル、モロー、ドラクロワ、ルーベンスを構成・執筆。また、BankART出版より10年間のレヴュー集『アートのみかた』(2010年)を発刊。