人は本を読んで未知の世界を知る。少女が大人になる過程で読んでほしい古典的名作を、多彩なゲストと共に読んでいく人気シリーズのPART３。第4回はシンガーソングライター、エッセイストの寺尾紗穂さんをお迎えします。

音楽と文筆を両輪に多彩な活動を展開する寺尾さんが、今回選ばれたのは、中島敦（1909～42年）の短編「マリヤン」です。文部省の役人として「島民のための教科書作り」のためにパラオに渡っていた中島敦と一人の島民女性との交流が描かれた「マリヤン」は、植民地朝鮮で子ども時代を過ごした中島の、鋭い感性が光る作品です。19歳の頃、寺尾さんは「マリヤン」を通して南洋群島に出会い、それはやがて『南洋と私』『日本人が移民だったころ』等の著作につながっていきます。「他者という存在を見つめる中島の眼差しは、帝国日本に生きた多くの日本人が見過ごしていたものをたしかに捉えています」と語る寺尾さんと共に、中島の珠玉の一作を読みたいと思います。

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【来場参加のみなさまへ】
・体調に不安がある場合は、ご参加をお控えください。
・マスクの着用は、政府方針に合わせ 2023年3月13日(月)より「ご自身の判断」とさせていただきます。
・入口に消毒用のアルコールをご用意しておりますので来室の際にご利用ください。
・ドリンクの提供は中止しております。必要な場合は蓋つきのお飲み物をご持参ください。