ヒルサイドテラスの“住人”たち Part3
第3回「僕はこうして音楽家になった」 渋谷慶一郎(音楽家/作曲家)
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出演 | 渋谷慶一郎(音楽家/作曲家) 聞き手 : 阿久根佐和子(文筆業) |
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日時 | 2012年06月8日(金) 19:30-21:00 |
会場 | ヒルサイドプラザ |
定員 | 100名 |
会費 | 一般2,500円 クラブヒルサイド会員/学生1,500円(ドリンク付) |
予約・問合せ | ヒルサイドインフォメーション TEL: 03-5489-3705 FAX: 03-5489-1269 E-MAIL : mail info@hillsideterrace.com |
出演者
渋谷慶一郎
1973年生まれ。音楽家、作曲家。東京芸術大学音楽学部作曲科卒業。2002年ATAK設立。2004年電子音楽における記念碑的作品「ATAK000keiichiro shibuya」をリリース。以後、ネットワークテクノロジー、映像など多様なクリエイターと活動を展開。他に「アワーミュージック 相対性理論+渋谷慶一郎」、映画「死なない子供、荒川修作」、「はじまりの記憶 杉本博司」の音楽も担当。
阿久根佐和子
文筆業。鹿児島県生まれ。東京大学文学部英語英米文学科卒業。雑誌への執筆のほか、英語文学の翻訳や、荒木経惟『いい顔してる人』(PHP研究所)など、書籍構成も手がける。2011年、東京・浅草にオルタナティブ・スペースGINGRICH(ギングリッチ)をオープンした。
関連シリーズ
ヒルサイドテラスの“住人”たちPart3 2012年~
ヒルサイドテラスを拠点に活躍する“住人”にその仕事と人生を語っていただく大好評のセミナーシリーズ。1年ぶりの本シリーズでは、映画、広告、音楽、美容、写真など、多様な分野の第一線で活躍する新しい“住人”の方々にスポットを当てます。
- 第1回 「映画プロデューサーという仕事」阿部秀司(映画プロデューサー)終了しました
- 第2回 「代官山をより面白くするアイデアを考える」 伊藤直樹(クリエイティブディレクター/PARTY)終了しました
- 第3回 「僕はこうして音楽家になった」渋谷慶一郎(音楽家/作曲家)終了しました
- 第4回 「嶋田ちあきの創る美の世界」嶋田ちあき(ヘアメイクアップ・アーティスト)終了しました
- 第5回 「風景を記述する試み」新津保建秀(写真家)終了しました
- 第6回 「心臓からのメッセージ」須磨久善(心臓外科医)終了しました
- 第7回 「キギのこれまでとこれから」 原亮輔+渡邉良重/キギ(アートディレクター)終了しました
ヒルサイドテラスの“住人”たち Part3 レポート 第3回 「僕はこうして音楽家になった」 渋谷慶一郎
デザイン、ネットワークテクノロジー、映像などの多様なクリエーターを擁したレーベルを自ら立ち上げ、ご自身の活動内容もコンサート、サウンド・インスタレーション、プロデュースなどと多岐にわたる音楽家の渋谷慶一郎さん。常に精力的に活動を展開し続ける渋谷さんに、音楽と人生について語っていただきました。
ピアノの演奏で幕を開けた今回のセミナー。演奏が始まると、会場は一気に渋谷さんの世界に引き込まれます。ビル・エヴァンス『My foolish heart』、ジョビン『Luiza』の2曲を弾いていただいた後、聞き手に文筆家の阿久根佐和子さんをお迎えして渋谷さんのお話は始まりました。
幼少期のピアノとの出会いから、音楽の道に進もうと思われたキッカケなど、今まで余り知られることのなかった渋谷さんの過去が語られていきます。大学進学の際「なぜ作曲科を選んだのか。」という質問に「一番難しいことに挑戦したかった。」というお答え。渋谷さんらしい印象に残る言葉でした。
大学入学後、音楽家の高橋悠治さんとご一緒に活動されたお話では、手作りした音源がCDショップの現代音楽1位になったというエピソードも。在学中からアレンジやプロデュースの仕事をされていた渋谷さんが、ピアノからコンピューターに移行された経緯や、大きな存在である奥様との出会いと別れ、それによってレーベル設立やピアノへの回帰などの大きな変化があったことなども、赤裸々に語られていきます。現在もインスタレーションなどの活動をご一緒にされている池上高志さんとの出会いによって「コンピューターで自分の音楽が出来るようになった。」と渋谷さん。インスタレーションについては、「音楽家にとって総合芸術であり、現代のオペラだと思う。」と語られました。
「人から何かを得たら、こちらも与えなくてはいけない。ギブ&テイクが大切。」「何をやっても自分の仕事。あえて仕事の幅を広げていく。」などと渋谷さんの要となるような言葉もお聞きすることができました。
その後、再びピアノでドビュッシー『アラベスク』、ご自身の『サクリファイス』を演奏していただき、会場は感動に包まれました。
ご用意いただいたCDはすぐに完売し、サイン会では渋谷さんがひとりひとりとじっくりお話されるなど、大いに盛り上がりセミナーは終了しました。