人生に大切なことはすべて絵本から教わった2011-2012
第1回 良寛とフランチェスコ ― 大正デモクラシーがもたらしたもの 末盛千枝子、 北川フラム
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2008年、セミナーシリーズ「人生に大切なことはすべて絵本から教わった」が大好評を博し、昨春、同シリーズをまとめた本の出版からまもなく岩手に移住された末盛さん。現在は岩手の地で、被災地の子どもたちに絵本を届けようと「3.11絵本プロジェクトいわて」を立ち上げ、懸命に活動しておられます。
出演 | 末盛 千枝子、北川フラム(アートディレクター) |
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日時 | 2011年6月11日(土) 14:00-15:30 |
会場 | ヒルサイドプラザ |
定員 | 150名 |
会費 | 一般2,500円 クラブヒルサイド会員1,500円 |
予約・問合せ | ヒルサイドインフォメーション TEL: 03-5489-3705 FAX: 03-5489-1269 E-MAIL : mail info@hillsideterrace.com |
出演者
末盛千枝子
1941年生まれ。絵本の編集者を経て、88年すえもりブックスを設立。 以後、タシャ・チューダー、ゴフスタインの絵本、皇后美智子様の講演録など、独自の価値観による出版を続けている。 2010年4月に『人生に大切なことはすべて絵本から教わった』(現代企画室刊)を出版。同年5月に岩手県八幡平市に移住。編集・講演・執筆活動を行う。
北川フラム
1946年新潟生まれ。アートフロントギャラリー代表、地中美術館総合ディレクター、女子美術大学教授。「アントニオ・ガウディ展」、「アパルトヘイト否!国際美術展」、「ファーレ立川アートプロジェクト」等をプロデュース。地域づくりの実践として、「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」(2000-)、「水都大阪」(09)、「にいがた水と土の芸術祭2009」、「瀬戸内国際芸術祭」(10-)等。
イベント概要
関連シリーズ
人生に大切なことはすべて絵本から教わった
2011-2012
編集者として45年にわたり美しい絵本と関わってこられた末盛千枝子さん。2008年度ヒルサイドテラスで大好評を博し、同名の書籍も生み出したセミナーシリーズが、多くのご要望を受けて再開されます。多彩なゲストもお迎えしながら開催します。人間の生き方のなかに本当の美しさを見据え、それを出版を通して人々に伝えてこられた末盛さんの滋味豊かな言葉に触れてください。
- 第1回 良寛とフランチェスコ ― 大正デモクラシーがもたらしたもの 末盛千枝子、 北川フラム2011年6月11日(土)終了しました
- 第2回 「いのち」をめぐって - 宮沢賢治を手がかりに 末盛千枝子、 中村桂子2011年7月30日(土) 14:00-15:30終了しました
- 第3回 いま、読みたい絵本2011年10月22日(土)終了しました
- 第4回 大編集者マーガレット・マッケルダリー2011年11月26日(土)終了しました
- 第5回 M.B.ゴフスタイン「あなたのひとり旅」―出版をめぐって 末盛千枝子、谷川俊太郎2012年2月4日(土)終了しました
- 1冊の絵本をあなたに―「3.11 絵本プロジェクトいわて」から3月24日を予定しておりましたが、諸事情により延期いたします。 日程が決まり次第お知らせいたします。終了しました
- 第6回 母を語る2012年4月14日(土)終了しました
- 第7回 子どもという不思議 (最終回)2012年6月9日(土)終了しました
人生に大切なことはすべて絵本から教わった レポート 第1回「良寛とフランチェスコ ― 大正デモクラシーがもたらしたもの」
2011年6月11日(土) ヒルサイドプラザ
2008年度、大好評を得た人気セミナーシリーズ「人生に大切なことはすべて絵本から教わった」が、2年ぶりに再開されました。昨年3月、同シリーズをまとめた著書の出版記念会以来の末盛さんの登場です。昨年5月に東京から盛岡に拠点を移された末盛さん。3.11の震災で東北新幹線が不通となったため4月に予定していた第1回がキャンセルとなったため、今回が最初のセミナーとなりました。
冒頭、現在末盛さんが取り組んでおられる「3.11絵本プロジェクトいわて」のご報告をいただきました。被災したこどもたちに絵本を届けたいという思いから、これまでのご経験のもと、真っ先に立ち上げられた絵本プロジェクト。これまでに届けられた22万冊以上の絵本と、それぞれに込められた送り主からのメッセージ、現地におけるエピソード等をお話しいただきました。(絵本プロジェクトについては、末盛さんのリレーエッセイにも報告されています。)
アートディレクター、北川フラムさんをゲストに迎えての対談は、彫刻家・舟越保武氏(1912-2002)、良寛研究家・北川省一氏(1911-93)という同時代を生きたおふたりのお父さまのお話を中心に進んでゆきました。
「長崎26殉教者記念像」を日本最高のパブリックアートと絶賛する北川さん。スライドを使いながら、抜群のデッサン力に支えられた保武氏の彫刻の魅力と、美しい肖像彫刻で知られる氏のありえたかもしれない抽象彫刻の可能性等、舟越保武論を展開。それを受けて、末盛さんが、お父さまとの生活、あるいは作品をめぐるエピソード等を語られました。
「若く美しいダミアン神父より、らい病になってからのダミアン神父のほうが美しい」「レンブラントは最高だ」といった言葉を日常的に家族に伝え、「自分は職人だから」と、社会の動きに対して意見することを控え、コツコツと作品をつくり続けた保武氏。一方、労働運動や農民運動に身を投じ、家に常にいることなく、ふらりと帰ってきては、広辞苑やその他の読み物などを土産のように持ち帰ってくれたという省一氏。
高村光太郎さんが名付けである「千枝子」という名前、ノルウェー語で「前進」を意味する「フラム」という名前についても、名を贈られたおふたりそれぞれが、思いをお話しくださいました。