イベントレポート
2011年5月より12月にわたり行われた、新津保建秀写真スクール「見えないものを撮る」。その集大成ともいえる「修了展」が、3月27日~4月1日まで開催されました。
スクールでは、永井一史さん(アートディレクター、HAKUHODO DESIGN)、渋谷慶一郎さん(音楽家)、池上高志さん(複雑系科学の研究者)、皆川明さん(ファッションデザイナー、「mina perhonen」代表)、東浩紀さん(作家、批評家)という、それぞれの分野の第一線で活躍するゲストを講師に迎え、さまざまな世代、ジャンルの受講生と共に、“気配” “音” “時間” “匂い” “言葉” という「見えないもの」を写し撮ることに挑みました。
修了展ではそこで学んだことを昇華させ、25名それぞれが作品とポートフォリオを発表しました。作品は写真だけにとどまらず、映像、インスタレーション、メディアアートにまで及ぶバラエティー豊かな展示でした。平日からたくさんの方が来場し、熱心に見入っていました。特にポートフォリオを時間をかけて丁寧に見られる方が多いのが印象的でした。
また、スクール講師の渋谷慶一郎さんと、作家の朝吹真理子さんによる「写真と記憶」、今回の展示をディレクションしてくださったassistantの有山宙さんと松原慈さん、そしてアーティストの荒神明香さんによる「写真と都市」と、ふたつのトークセッションも行われました。
3月31日には、スクール講師の池上高志さん、永井一史さん、渋谷慶一郎さんに加え、北川一成さん(グラフィックデザイナー/GRAPH代表)、伊藤直樹さん(クリエイティブディレクター/PARTY代表)、杉江宣洋さん(BRUTUS副編集長)、鈴木哲也さん(ハニカム編集長)、岩渕貞哉さん(美術手帖編集長)という豪華なメンバーを講評者に迎えた公開レビューも行われました。嵐のような天気の中、100人を越える入場者が訪れ、熱気に包まれました。