文明の踏み分け道で考える――北川フラムと“アート”を語る
第2回 「思想は社会を動かせるか」 ゲスト:東浩紀(思想家・作家)
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ゲスト | 東浩紀(思想家・作家) |
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日時 | 2014年6月12日(木) 19:00-20:30 |
会場 | クラブヒルサイドサロン(ヒルサイドテラスアネックスB棟2F/東急東横線代官山駅より徒歩3分) |
定員 | 50名(要予約) |
会費 | 一般2,000円 クラブヒルサイド会員/学生1,000円 |
主催・問合せ | クラブヒルサイド事務局 TEL: 03-5489-1267 (11:00-21:00 月曜休) FAX: 03-5489-1269 E-MAIL : info@clubhillside.jp |
共催 | 現代企画室 |
登壇者
東浩紀(あずま・ひろき)プロフィール
1971年生。思想家・作家。ゲンロン代表取締役。専門は現代思想、情報社会論、表象文化論。メディア出演多数。主著に『存在論的、郵便的』(1998、サントリー学芸賞受賞)『動物化するポストモダン』(2001)『クォンタム・ファミリーズ』(2009、三島由紀夫賞受賞)『一般意志2.0』(2011)。編著に『福島第一原発観光地化計画』(2013)など。
北川フラム(きたがわ・ふらむ) プロフィール
1946年新潟県高田市(現・上越市)生まれ。東京芸術大学卒業。アートフロントギャラリー主宰。主なプロデュースとして「アントニオ・ガウディ展」、「子どものための版画展」、「アパルトヘイト否(ノン)!国際美術展」など。「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」「瀬戸内国際芸術祭」、今年開催される「北アルプス国際芸術祭」「奥能登国際芸術祭」の総合ディレクターを務める。
イベント概要
東さんは、学生時代に評論家としてデビュー。2010年、自身のメディア「思想地図β」を立ち上げ、それを経済活動として成立させるために会社組織をつくるなど、新しい形での思想のあり方を追求しておられます。現代日本において「思想」、あるいは「言葉」は力をもちうるのか、この国で思想をどう生きることができるのか――。3.11のこと、越後妻有のことなど、お二人にさまざまに語り合っていただきたいと思います。
関連シリーズ
文明の踏み分け道で考える――北川フラムと“アート”を語る
『美術は地域をひらく――大地の芸術祭10の思想』(現代企画室)発刊を記念して、クラブヒルサイド・ディレクターの北川フラムによるトークシリーズを開催します。グローバル化、効率化、スタンダード化する世界の流れにあって、アートの可能性はますます大きくなっています。本シリーズでは、様々な分野の第一線で格闘されているゲストと語り合うことを通して、文明の踏分道にある現在、共有の意味、共通の世界風景を探ります。
- 第1回 「北川フラムを批評/批判(クリティーク)する」 ゲスト:椹木野衣(美術評論家)終了しました
- 第2回 「思想は社会を動かせるか」ゲスト:東浩紀(思想家・作家)終了しました
- 第3回 「越境する表現者たち」ゲスト:都築響一(編集者、写真家)終了しました
- 第4回 「日本を離れてアートをやるということ」 ゲスト:川俣正(アーティスト)終了しました
- 第5回 <都市と地域の交換>はCSRとなりうるか ゲスト:高島宏平(オイシックス代表)終了しました
- 第6回 「福島から考える―やがてミロとなる子どもたちへ」ゲスト:尾田栄章(福島県広野町職員/元建設省河川局長)終了しました
- 第7回 「教育の視点から大地の芸術祭を考える」 ゲスト:柴田和豊(教育学者)終了しました
- 第8回 「動いていく地域と芸術」 ゲスト:苅部直(政治学者)終了しました
- 第9回 「大地の芸術祭はソーシャルビジネスか――バングラデシュ緑豆プロジェクトと響きあうもの」ゲスト:佐竹右行(グラミン・ユーグレナ CO-CEO)終了しました
- 特別編@市原湖畔美術館 「建築に何が可能か――場・移動・世界風景」ゲスト:原広司(建築家)終了しました
- 第10回 「越後妻有の基層文化を探る~日本海文化と東アジア島嶼文化をつなぐもの」ゲスト:森繁哉(舞踏家)終了しました
- 第11回 「パフォーマンスは大衆につながることができるのか」ゲスト:相馬千秋(舞台芸術プロデューサー)終了しました
- 北川フラムと“アート”を語る 第12回 「好奇心が世界をひらく―アートと科学の境界を超えて」ゲスト:池上高志(複雑系科学者)終了しました
- 第13回 「開発好明・再考―日本のアートの中心はどこか」ゲスト:開発好明(アーティスト)、池田修(BankART1929代表)、窪田研二(インディペンデント・キュレーター)終了しました
- 最終回 「世界の混沌の中で蔡國強はどう生きるか」ゲスト:蔡國強(アーティスト)終了しました
イベントレポート
2014年6月12日(木) クラブヒルサイドサロン
各界の第一線で活躍する多彩なゲストを迎えて繰り広げられる「北川フラムと語る」トークシリーズ第2回目は思想家、作家としての活躍をはじめ、思想誌「思想地図β」の発刊、株式会社ゲンロンの立ち上げなど、自ら言論活動の場を築かれている東浩紀さんを迎えて行われた。
東さんは、批評活動をするうえで一緒にその場を共有し共通の経験をすることで生まれてくる関係性の重要性を説き、その土台として本をつくること、会社をつくることに行き着いたと語った。また東さんが芸術祭に関心を持つ理由は、芸術祭は一定時間、一緒の体験を共有させる方法として強力に機能するということにあるのだという。それを受けて北川さんは、アートは入射角が多様だということをいい、さまざまな人たちが各々の能力に応じて参加できる、手伝うことができる、つまり身体的な共通の場を形成しやすいところにアートの面白みがあるということを述べた。
今回の対談はいかに場をつくり、そこでの経験を蓄積していくのかを巡って、お二人の話しは江戸期をかい潜り、果ては現在の福島、越後妻有へ、と随所に聞きどころがあり、豊かな可能性を感じさせるものとなった。